dbNETメールマガジン 【VOL.254】

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 ☆★☆   dbNET   メールマガジン     ☆★☆
                       【VOL.254  2023年  11月 11日】

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■■   今週のもくじ
■ 1. プロローグ
■ 2. 展示会・セミナーのご案内
■ 3. dbNETファミリーへのリンク
■ 4. エピローグ

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1.プロローグ

こんにちは、志摩です。
『経済やでえ、経済やでえ、経済やでえ!』
列車の中で、そんな怒声に近い叫び声がこだましました。
その途端、乗客たちはあわててモノを隠し、あるいは外に放り投げ、あるいはモノを抱えて
トロトロと走っている蒸気機関車から、勇気凛々、飛び降ります。
敬愛すべき作家、開高健の自伝的小説に出てくる場面を、志摩が再構成しました。

終戦直後、困窮する国民はなりふり構わず食い物を求めて、闇物資に手を出しました。
米、芋、大豆、等々。
もちろん、違法です。
そこで政府の『経済警察』(日中戦争時に内務省警保局に設置された組織)がびしびし
と摘発します。
中には、心優しい警官もいて、子供に対しては、お目こぼしもあったようです。
で、官憲が列車に乗りこんでくると、それを察知した乗客が、みなに知らせるわけです。
『経済やでえ!』は現在なら、緊急警報と呼ぶべきでしょうか。

なぜ、上記のことを書いたのか。
岸田総理が経済、経済、経済と連呼したので、それに触発されたからです。
同じ言葉を三度も叫ぶと、面白くもあり、インパクトもあります。
で、それに呼応して野党議員も、国会でなにやら連呼していました。
賃金、賃金、賃金とか。
『国益、国益、国益』と連呼したのは、イギリスのチャーチル首相でした。

1973年、中東戦争が起きたため、『オイルショック』が到来しました。
石油がこなくなったらおおごとだ、日本の国益が損なわれる! 
そこで政府は石油二法(国民生活安定緊急措置法・石油需給適正化法)を制定。
さらに、副総理だった三木武夫を特使として中東に派遣しました。
つまり『お願いに行った』のですが、その行為に対して『アラブ寄りではなくアブラ寄り』
と皮肉られました。
50年前の出来事です。
さて、今回の戦争は日本に石油ショックをもたらすのか?
(参考図書『戦後史』・2005年刊・岩波新書・中村正則一橋大学名誉教授)

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2.展示会・セミナーのご案内 

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■ITメールby日経クロステックより
 ■経営者・リーダーのためのデータ活用実践フォーラム 11月15日(水)オンライン開催
 ■旭化成やANAがデータ活用を語る、データドリブン経営への変革を目指して
 企業活動におけるデータ収集が容易になった一方で、各企業がそのデータを正しく、効率的に事業に活かしているとは言い難い現状があります。
 「事業部が個別にデータを管理しており、横断的にデータを活用出来ない」「分析の結果を事業活動に結び付けることが出来ない」「人材を確保できない」など、企業がもつ課題は様々です。

経営者・リーダーのためのデータ活用実践フォーラム~データドリブン経営への変革を目指して~
2023年11月15日(水)に開催する「データ活用実践フォーラム」ではどのようにデータドリブン経営への変革を目指すべきかを解説します。

■日経BPメールより
 ★ローコード・ノーコード/超高速開発セミナー 2023 Autumn
  主催:日経クロステック
  日時:2023年 11月 17日(金) 10:30~15:50

  DX推進が企業の喫緊の課題である中、
  「ローコード/ノーコード開発」は注目を浴びています。
  次々と新しいツール/手法が登場しており、効果的に導入するためには、
  ローコード/ノーコードはもちろん、開発プロセス全体を高速化する超高速開発に
  最適なツール/手法を選定することが肝要です。

 ★ 11/16 開催「ITイノベーターズサミット」視聴者募集

  DX成功への針路 2024年のデジタル戦略
  日清食品ホールディングス、変革リーダー40人に学ぶDXの本質

  生成AIへの注目度が一気に上昇した2023年。デジタルトランスフォーメーションを
  加速させるうえで、生成AIの活用を避けて通ることはできないだろう。
  2024年は、生成AIをどう使いこなし、成果を上げられるか、が問われることになり
  そうだ。先進企業の生成AIに関する取り組み状況や強化策とは。先進企業が推進する
  DXの現状や手応え、課題とは。
  ▼ 詳細 & 申込
    https://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_–_785082_–_26622_–_1

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3.dbNETファミリーへのリンク

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☆システムケア株式会社 https://www.system-care.jp/
  ・dbNETの運用をサポート

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4.エピローグ

経済とは何か?
定義は無数にありますが、自裁した東大教授・経済学者の西部邁(にしべすすむ)の
著書から、長くなりますが、引用します。

『エコノミー(経済)とは、語源的には、オイコス(家政)のノモス(法則)ということである。 
つまり、ギリシャの「家」は奴隷を使って農園を経営していたわけだが、そこにいかなる
法則が貫かれているか、またそこにいかなる規律を創るべきであるか、それを議論したの
がオイコス・ノモスなのであった。
素直に考えれば、現代のオイコス(共通目的を持った集団、つまり組織)のうちで最大の
ものは、国家である。
そして国家とは「国民の総体」とそれが形作る「政府の機構」のことをさす、つまりエコ
ノミーは国民経済と訳されて然るべきものであろう』

ふむふむ、西部先生のご高説、当たっていますかね?
経済オンチの志摩にとっての経済は、単純にして明快、『モノと貨幣の絶えざる移動』と
なります。
バーゲンの意味は多様ですが、掘り出し物、出物、買い物などとも訳され、かつて骨董
趣味のあった志摩は、骨董市で、おお、こいつは掘り出し物だと何度も思ったものです。
政府の今回の経済政策は、バーゲンの名に足るか?

たとえば、ある部族の内部でモノが動いてもそれは物々交換、譲渡、贈与、返礼であり、
経済活動とは言わない。
貨幣が伴っていないからです。
ある人間が、所定の場所(市場)でモノを貨幣で買えば、それは『経済活動』となります。
では、貨幣はどうして生まれたのか? 難問です

遠い古代、相互に顔を合わせない沈黙交易をする市場があったと仮定します。
まず、そこに部族①の男がやってきてАを置く。
翌日、部族②の男が来て、それを取り、代わりにBを置いて行く。
翌日、部族①の男が来てBを取る。
この物々交換が延々と続く限り貨幣は生まれない。

いつものように、ある日、部族①の男が所定の場所にAを置く。
ところが翌日、部族②の男が来る前に、まったく『偶然』にも別の部族の男(他者)が
そこを通りかかり、これはいいやと、置いてあったモノを勝手に持ち去る。
しかし、それは泥棒行為にあたるので、たまたま手にしていた『前・貨幣』(ただ珍しいと
思って持参していたに過ぎない希少な貝、あるいは石・金属類)を置いて行く。
これが第一歩。

その後、部族②の男がBを持ってやって来るが、そこに期待していた交換物Aがない
かわりに、見慣れないモノが置いてあることに気付く。
なんだろうと不審に思いながら、仕方なしに相手が置いて行ったものだろうと判断して、
Bを置いて『前・貨幣』を手にして村にもどる。

その後の展開は、長くなるので省きますが、読者諸兄よ、想像力を駆使して貨幣が
定着するまでの経路を考察してください。
肝腎なことは、ふたつの部族の間からは貨幣は生まれず、そこに偶然にも第三者が
介入したことによって貨幣は生まれた、と想像されることです。
両部族とも他者の存在が契機になったことに気付かぬまま、これは便利だと『前・貨幣』
を利用するようになった。
やがて長い時を経て、希少性が高い、硬度があり腐食しない、持ち運びに便利、見た目
が美しいという条件を揃えた金が貨幣の王様になった。

間違っているかも知れませんが、シロートの志摩はそのように考えています。
キーになるのは、繰り返しになりますが、『偶然』と『他者・異人』です。
納豆やガラスも、起点は偶然でしたよネ?
日本のニゴリザケ(濁酒)が、透明の清酒になったのも確か偶然でした。
つまり、いずれも『作ろうと意図して出来たものではない』

さて、今回の経済政策、効果のほどはいかん。
総理も国民の困窮を理解しているので、経済、経済、経済と連呼したのでしょう。
その意味で、その発言は妥当ではないでしょうか。
揶揄するのは非礼に当たるでしょう。

それにしても、多くの経済評論家と野党が言うように、消費税を撤廃、あるいは引き
下げをなぜ断行できないのか、不思議でなりません。
『過ちを改めざるを、過ちと申す』(論語より)

                    11月4日/記

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